大腸カメラは何歳まで受けられる?高齢者でも問題ないですか?

大腸がんは年齢とともに発症リスクが高まる病気であり、特に高齢の方にとっては「大腸カメラを受けるべきかどうか」を判断することが難しい場合もあるでしょう。
「高齢でも検査は受けられるのか?」「年齢的に体に負担が大きくないか?」といった不安の声も少なくありません。
この記事では、高齢者における大腸カメラの実施について、当院の対応方針と注意点をご紹介します。

 

 

当院では「84歳まで」の方に対応しています

 

当院では、安全性を第一に考え、原則として84歳以下の方を対象に大腸カメラ検査を実施しています。
高齢であること自体は、必ずしも検査の障害になるわけではありませんが、加齢に伴う体力や持病の状況を総合的に判断する必要があります。

80歳を過ぎた方でも、体調や全身状態が安定していれば、問題なく検査を受けられるケースは多くあります。
当院では、ご年齢に応じて麻酔(鎮静剤)の量や深さを慎重に調整し、安全に配慮した検査を行っています。

 

高齢者における大腸カメラの注意点

 

高齢の方の場合、体力や呼吸機能、心臓の状態などにより、鎮静剤が効きすぎてしまうリスクがあります。そのため、当院では高齢者に対しては麻酔を浅めに調整することもあります。
また、検査後の回復にやや時間がかかる場合もありますので、事前に医師との相談を丁寧に行ったうえで実施しています。

定期的な検査を続けてきた方が、80代になっても継続的に検査を受けることは十分に意義があると考えられます。
ただし、初めて検査を受ける方で、すでに85歳以上の方については原則として実施していません。

 

検査が受けられないケースについて

 

85歳以上という場合以外にも、以下のような条件に該当する場合は、安全性の観点から当院では大腸カメラ検査をお断りしています。

 

体重が100kgを超える方

検査用ベッドの耐荷重構造上、また体位変換や緊急対応が難しくなる可能性があるため、当院では実施しておりません。

 

サチュレーション(SpO₂)が94%を下回る方や、慢性的な低酸素血症のある方

鎮静剤使用時に呼吸が不安定になるリスクがあるため、安全のためお控えいただいています。

 

未成年の方、妊娠中の方

検査による身体的負担を考慮し、原則として実施しておりません。

 

相談・判断は個別に行っています

 

高齢の方でも、「これまでにポリープを切除したことがある」「便潜血陽性が続いている」「腹痛や便通異常がある」といったケースでは、検査の必要性が高いこともあります。
年齢だけで一律に判断するのではなく、全身状態や生活状況、既往歴などを踏まえて医師が個別に対応しています。
ご本人の希望がある場合や、ご家族が心配されている場合でも、まずは診察を通してご相談いただければ、リスクを含めて丁寧にご説明いたします。

 

まとめ

高齢であっても、定期的なフォローや症状に応じた検査は、健康を維持するうえで非常に重要です。
当院では、年齢や持病、体格に配慮しながら、安全に検査を受けていただける体制を整えています。 高齢の方で検査を迷っている場合も、お気軽にご相談ください。医師が丁寧に判断いたします。

 

この記事を書いた人

あべ胃腸内視鏡・内科
院長 阿部太郎

 

資格など

日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医

 

 

専門は消化管、特に下部消化管(大腸など)。下部消化管の中でも腫瘍(がん)を専門に研鑽を積む。軸保持短縮大腸挿入法を考案・はじめられた本家本元の秋田赤十字病院で修行し、2018年に「あべ胃腸内視鏡・内科」を開業。患者さんに苦痛をなるべく与えない内視鏡検査にこだわり、患者さん一人一人に丁寧・安全に満足してもらえる、良質な大腸内視鏡検査を提供していくクリニックを目指しています。

2025年09月10日