大腸ポリープがあるかもしれないと聞いて、「どんな症状があるの?」「自覚症状で気づける?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、大腸ポリープはほとんどが無症状です。
多くの場合、自覚症状がないまま進行し、検診や大腸カメラ検査で偶然発見されます。
この記事では、大腸ポリープにおける症状の有無や、注意すべきサインについて解説します。
大腸ポリープとは、大腸の粘膜にできる小さな隆起(いぼ)のような病変です。
特に腫瘍性ポリープ(腺腫)は、大腸がんの前段階となることがありますが、サイズが小さいうちは何の症状も出ないことがほとんどです。
自覚症状が出にくい理由としては…
・ポリープ自体が痛みを伴わない
・腸の内腔に少しのでっぱりがあっても、便の通過に支障をきたしにくい
・出血しても微量で、便に混じって気づかないことがある
このため、症状がないからといって安心はできないのが、大腸ポリープの特徴です。
まれに、大腸ポリープがある程度の大きさになると、以下のような症状が出ることがあります。
・血便(便に血が混じる・付着する)
・便が細くなる、出にくくなる
・腹痛や腹部の不快感
・貧血(出血が続いている場合)
・下痢と便秘を繰り返す
特に大きめのポリープや、がん化が進んでいる場合には、こうした症状が現れることがあります。
ただし、これらの症状はポリープに限らず、痔や大腸炎、大腸がんなどでも見られるため、正確な診断には大腸カメラが必要です。
大腸ポリープは、大きくなるにつれてがん化のリスクが高くなるとされています。
しかし、症状が出たときにはすでに進行しているケースもあるため、症状がない段階で発見・切除することが、将来の大腸がん予防に直結します。
当院では、内視鏡専門医による苦痛の少ない大腸カメラを提供しており、ポリープが見つかればその場での切除(ポリペク)も対応可能です。
以下のいずれかに当てはまる方は、症状がなくても一度大腸カメラ検査を検討してみてください!
・40歳以上の方(特に男性)
・健診で便潜血陽性と指摘された
・血縁者に大腸がんの既往がある
・生活の乱れ(脂肪の多い食事・野菜不足など)
・便通異常が続く(下痢や便秘)
症状がなくてもリスクはゼロではありません。早めの検査が安心につながります。
大腸ポリープは自覚症状がないことが多く、健診や検査で偶然発見されます。
大きくなったり、がん化してくると血便や便通異常などの症状が出ることがあります。
症状が出る前の早期発見・早期切除が、大腸がんの予防に非常に効果的です。
大腸ポリープが心配な方、健診で再検査を勧められた方は、どうぞお気軽にご相談ください。
専門医が丁寧に対応し、必要な検査と説明を行います。

日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医
専門は消化管、特に下部消化管(大腸など)。下部消化管の中でも腫瘍(がん)を専門に研鑽を積む。軸保持短縮大腸挿入法を考案・はじめられた本家本元の秋田赤十字病院で修行し、2018年に「あべ胃腸内視鏡・内科」を開業。患者さんに苦痛をなるべく与えない内視鏡検査にこだわり、患者さん一人一人に丁寧・安全に満足してもらえる、良質な大腸内視鏡検査を提供していくクリニックを目指しています。