当院の胃カメラの特徴
当院では、5つの工夫と技術で、がんの早期発見に努めています
胃内視鏡検査はポピュラーな検査ではありますが、早期病変を見逃さずに尚且つ患者さんに負担の無い様に観察するには非常に高い技術が要求されます。当院では拡大内視鏡により病変をなるべく早期の段階で発見出来るように努力しています。知識と経験を活かした、安心・安全の医療を目指して治療を行います。
01苦しくない内視鏡
当院では苦しくない内視鏡をめざしています。
いくら詳細で精密な検査でも,患者さんが二度と受けなくなってしまっては、患者さんのがん予防には役にたちません。当院の内視鏡検査は鎮静剤を使い、眠っている間に検査を行い、多くの患者さんにご満足いただいております。
また、鎮静剤を使用する事は患者さんがつらい思いが少なくなるだけではなく、検査中に胃の中の観察がしやすく、小さい病変も見逃しにくくなるという、患者さんにとって最も重要な部分でのメリットがある事を知っていただけたらと思います。
※鎮静剤を使用した場合、検査後に約1時間程度はお休みいただきます。十分に麻酔がさめた後にお帰りください。
02最新の内視鏡システムを常時使用
内視鏡のレンズに加わったハイビジョンズーム機能では、従来の映像と比べ画像の密度が非常に高く、光学100倍拡大によって非常にリアルで鮮明な映像を得る事ができます。
また、NBIシステムでは、内視鏡機器の先端から発せられる人体に害のない特殊な光が体内を照らし、肉眼で見るより詳しく毛細血管を見ることができるため、粘膜に潜んだわかりにくい腫瘍も発見できます。
この2つの機能を同時に備えることで、今まで早期に見つけることが困難だった早期食道がん、早期咽頭がんの発見に圧倒的な威力を発揮しています。このシステムは、これまでの内視鏡検査と同様苦痛のない検査でありながら、さらに安全で精度の高い検査です。
実際の検査画像:下咽頭観察
実際の検査画像:胃病変観察
03検査後の不快感を抑えながら、胃のすみずみまで検査する工夫
内視鏡検査では、空気をたくさん入れて十分に膨らますことで、平坦な病変やひだの裏側に隠れた病変の発見を心がけます。
従来の内視鏡検査の場合は終ってからも、お腹の空気がなかなか抜けずに検査中だけでなく検査後までつらかった経験をした方もいると思います。
当院ではそのような事がないように、胃に送る空気には炭酸ガスを採用しています。
04胃の凹凸にかくれたがんを発見する工夫
30代~40代と比較的若い年代で発症する胃のスキルスがんは、胃の内壁にもぐりこんで広がっていくため『発見しにくいがん』と言われています。
特に内視鏡検査中にゲップの出やすい方は、胃を十分に膨らませながら検査を行えないため、胃のバリウム透視による検査も必要でした。
当院では、胃の内視鏡検査の際、のどぼとけの下の軟骨を軽く押さえる事によって胃を十分に膨らませた状態にし、ゲップのでやすい方でも、スキルスがんを少しでも初期段階で発見できるよう努めています。
05ひだの裏側に隠れた部分まで検査する内視鏡先端の工夫
当院では、内視鏡の先端にゴム製のフードを取り付けています。
これにより、拡大観察をより安定して詳細に行う事が可能になります。 また、食道の生理的狭窄部や消化管のひだの裏に隠れていて、今まで見えにくかった部分を見ることができます。 消化管を傷付けない弾力性のある軟性フードを胃腸内のひだにひっかけてめくることで、 限られていた観察範囲を改善しました。
実際の検査動画
このような症状は早めの検査を
胃カメラ検査は、胃がんの早期発見や消化器疾患の診断につながります。胃がんは、早期発見できれば完治する病気です。
下記の症状に当てはまる方は、なるべく早めに胃カメラ検査を受けましょう。
- 胃の痛み、もたれ
- みぞおちの痛み
- 胸やけ、げっぷ
- 喉のつかえがある
- 食欲低下
- 体重減少
- 家族に胃がんの既往歴がある
- ピロリ菌陽性と言われた
- 黒っぽい便がある
検査の流れ
検査準備
・検査前日の夕飯は21時頃までに済ませて下さい。
検査当日
- 検査当日の朝食は絶食して下さい。
- 透明な水分(水やスポーツドリンク)は少量は飲んで頂いても大丈夫です。
- お薬内服中の方はお薬手帳をお持ち下さい。定期薬は医師より許可のある薬は服用してください。(糖尿病の薬はのまないでください)
ご来院
- 検査予定時間の15分前にクリニックへいらしてください。楽な服装でいらしてください。(胃カメラはお着替えはありません。)
- クリニックへ来院されましたら看護師による問診を行い、その日の体調などをお伺いいたします。その後、医師の診察を受けて頂き、カメラの説明・同意書に記入をしていただきます。貴重品などのお荷物は鍵付きロッカーにお入れして頂きます。
検査開始
- 内視鏡ルームにご案内後、胃の泡消しの水薬(約50ml)をお飲みいただきます。その後に喉の麻酔スプレーをいたします。
- 検査用ベッドに休んで頂き、血圧と酸素濃度測定用のモニターを装着していただきます。検査中の麻酔ご希望の方は点滴をいたします。
- 左横向きの体勢になり鎮静剤を点滴の側管より入れていき、胃カメラが始まります。通常5~10分程度かかります。体の向きに不自由のある方(手術後等)は仰ってください。
検査終了
- 検査終了後は歩くことなくそのままストレッチャー(移動式ベッド)にて1時間程度お休みしていただきます。
- お目覚めの頃にお飲み物をお出しいたします。お飲み物は数種類の中よりお選びいただき、お好きな飲み物をお飲み頂きます。
- 左横向きの体勢になり鎮静剤を点滴の側管より入れていき、胃カメラが始まります。通常5~10分程度かかります。体の向きに不自由のある方(手術後等)は仰ってください。十分に麻酔が覚めるまでお休みください。
検査説明
内視鏡結果を医師よりご説明いたします。
胃の組織検査を行った場合は顕微鏡での検査結果が出るのに1週間程度かかります。結果が出るころに再度組織検査結果を聞きにいらしてください。
当院では内視鏡検査を受けられない方
患者様の安全第一のために、以下の患者様は、高次医療機関での内視鏡検査をおすすめさせていただいております。
- 透析中の方
- 18歳未満の方(中高生など)
- 85歳以上の方
- 体重100㎏以上の方
- 酸素飽和度が94%以下の方
- 妊娠中の方
胃カメラ検査で分かる疾患
胃カメラ検査で分かる主な疾患は、以下のようなものがあります。
早期発見、早期治療が非常に重要な疾患がほとんどですので、是非早めの検査をおすすめしています。
料金表
|
1割負担 |
2割負担 |
3割負担 |
胃内視鏡(診察代含む) |
約1,800円 |
約3,500円 |
約5,000円 |
胃内視鏡+病理組織検査 |
約3,000円 |
約6,000円 |
約9,000円 |
ピロリ菌検査(追加費用) |
約250円 |
約500円 |
約700円 |
※病理組織検査とは、胃の組織を一部採取し、炎症の程度やがん細胞の有無などを光学顕微鏡で詳細に調べます。
※使用する薬剤の種類や点滴の有無により、料金が前後することがあります。