大腸カメラ(大腸内視鏡検査)や大腸がんの話を聞くと、「自分にもポリープがあるのでは?」と不安になる方も多いかと思います。
では、実際にどのくらいの人に大腸ポリープが見つかるのでしょうか?
この記事では、大腸ポリープが見つかる確率や、その背景にある要因、検査の重要性について、クリニックの視点からわかりやすく解説します。
大腸カメラによってポリープが見つかる方は決して少なくありません。
結論としては「全体で見れば、大腸カメラを実施すれば3~4割の方でポリープが見つかる」と言えます。
これは年齢による影響が大きく、年を取っている方ほど、大腸ポリープが見つかる可能性が高くなります。
その他にも以下のような要因が重なると、ポリープが見つかる可能性が高くなります。
・脂肪の多い食生活や便秘傾向がある
・喫煙・飲酒の習慣がある
・家族に大腸がんやポリープの既往歴がある
・健康診断の便潜血検査で陽性になった
こうした背景から、「大腸カメラを受けるとポリープが見つかる」というイメージをお持ちの方も増えていますが、それは早期発見・早期治療が進んでいる証拠でもあります。
大腸ポリープの発生率は、年齢が上がるにつれて高くなる傾向があります。
特に40代から徐々に増え始め、50代・60代になると、検査を受けた方の中でポリープが見つかる割合が高まります。
そのため、当院でも「40歳を過ぎたら一度は大腸カメラを受けること」をおすすめしています。
「症状がないから大丈夫」と思われている方でも、実際に検査を行うと、自覚症状のない小さなポリープが見つかるケースは少なくありません。
上記の通り、ポリープの早期発見は、癌の予防に大きく効果があります。
腺腫発見割合(ADR)が1%向上すると、大腸癌発生率を3%、大腸癌死亡率を5%下げるといわれています。
・内視鏡の引き抜き~観察時間を6-7分以上とする
・上行結腸ではカメラを反転して病変を観察する
・直腸でもカメラを反転して病変を観察する
・通常光に加えてNBIシステムによる大腸粘膜の観察を行う
・内視鏡の先端に弾力性のある軟性フードを付け、ひだの裏の病変を観察する
では「ポリープが見つかるとがんなの?」と不安に感じる方もいらっしゃいますが、すべてのポリープががん化するわけではありません。
ただし、腺腫性ポリープのように、長期間放置するとがんに進行する可能性のあるタイプもあるため、切除が推奨されます。
「見つかった」ことをネガティブにとらえるのではなく、見つけて取り除けたことで、がん予防につながったと前向きに捉えることが大切です。
大腸ポリープは、検査を受けた方の一定数に見つかるごく一般的な病変です。
特に40代以降の方や、家族に大腸がんの既往がある方は、「自分もいつか見つかるかもしれない」前提で一度検査を受けておくことをおすすめします。
当院では、苦痛をできるだけ抑えた内視鏡検査体制を整えております。気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医
専門は消化管、特に下部消化管(大腸など)。下部消化管の中でも腫瘍(がん)を専門に研鑽を積む。軸保持短縮大腸挿入法を考案・はじめられた本家本元の秋田赤十字病院で修行し、2018年に「あべ胃腸内視鏡・内科」を開業。患者さんに苦痛をなるべく与えない内視鏡検査にこだわり、患者さん一人一人に丁寧・安全に満足してもらえる、良質な大腸内視鏡検査を提供していくクリニックを目指しています。