大腸がんは、近年増加傾向にあるがんのひとつであり、日本においても死亡数が上位に位置する疾患です。早期の段階ではほとんど自覚症状がないため、発見が遅れると進行してしまうことがあります。
そのため、「大腸の検査はいつから受けるべきか?」という問いは、多くの方にとって非常に重要なテーマです。
一般的に、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受け始めるタイミングとしては、40歳が一つの目安とされています。
これは、大腸ポリープや大腸がんの発症率が40歳前後から上昇し始めることが背景にあります。特に家族に大腸がんの既往がある方や、便通異常・血便といった症状が見られる方は、それよりも早い段階での検査が勧められることもあります。
40代以降は、無症状でも一度は検査を受けておくことで、将来的なリスクの早期発見・予防につながります。健診で便潜血陽性となった場合は、年齢に関係なく、できるだけ早く精密検査としての大腸カメラを受けることが推奨されます。
近年では、30代で大腸ポリープや大腸がんが見つかるケースもゼロではなく、食生活の欧米化や生活習慣の変化がその一因と考えられています。そのため、年齢に関係なく以下のような症状がある場合は、医師に相談のうえ検査を検討すべきです。
たとえば、血便や慢性的な便秘・下痢、腹痛、急な体重減少などがそれにあたります。症状が軽微でも、「念のため調べておきたい」という方が検査を希望されることも増えてきました。
当院では、内視鏡専門医による安全で精度の高い大腸カメラを実施しています。鎮静剤を使用することで、眠っているような感覚で検査を終えられるため、初めての方でも安心して受けていただけます。
また、炭酸ガス送気の使用により、検査後のお腹の張りを軽減する工夫も取り入れています。
40歳を過ぎて一度も大腸検査を受けたことがないという方は、ぜひこの機会にご相談ください。症状がない今だからこそ、将来の健康を守る大きな一歩になります。
大腸カメラは、40歳を過ぎたら一度は受けておくべき検査です。特に症状がなくても、ポリープや早期がんの発見につながる可能性があります。年齢にかかわらず、不安や違和感がある場合は早めに医師へご相談ください。
当院では、一人ひとりの状況に合わせた検査のご提案を行っております。
安心して受けられる環境で、あなたの健康をサポートいたします。

日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医
専門は消化管、特に下部消化管(大腸など)。下部消化管の中でも腫瘍(がん)を専門に研鑽を積む。軸保持短縮大腸挿入法を考案・はじめられた本家本元の秋田赤十字病院で修行し、2018年に「あべ胃腸内視鏡・内科」を開業。患者さんに苦痛をなるべく与えない内視鏡検査にこだわり、患者さん一人一人に丁寧・安全に満足してもらえる、良質な大腸内視鏡検査を提供していくクリニックを目指しています。