健康診断や内視鏡検査で「大腸ポリープが見つかりました」と言われると、「なぜできたのか」「がんになるのでは?」と不安に思われる方も多いのではないでしょうか。
実際、大腸ポリープは大腸がんの前段階になることもある病変であり、原因やリスク要因を正しく理解し、必要に応じて検査を受けることがとても大切です。
この記事では、大腸ポリープができる原因や、発生しやすい人の特徴(リスク因子)について、わかりやすく解説します。
大腸ポリープとは、大腸の内側の粘膜にできる小さな隆起(できもの)のことを指します。
種類にはさまざまありますが、主に以下の3つに分けられます。
将来的にがん化する可能性があるため、早期の切除が推奨されます。
右側結腸に多く、将来的にがん化する可能性があるため、早期の切除が推奨されます。
がん化のリスクは低いとされています。
いずれも内視鏡検査によって発見・切除することができるため、定期的な検査が重要となります。
明確な単一の原因は特定されていませんが、生活習慣や加齢により、腸の粘膜に遺伝子異常が蓄積されることが主な要因と考えられています。
高脂肪・低繊維の食事(脂っこい肉類や加工食品中心)により、腸内環境が乱れ、ポリープができやすくなるとされています。
年齢とともに腸の粘膜に変性が起こりやすくなり、ポリープの発生率は上昇します。40代以降からリスクが高まるとされています。
便秘がちの方や、腸内細菌のバランスが崩れている方は、腸内に炎症が起こりやすく、ポリープ形成に影響することがあります。
潰瘍性大腸炎などの慢性的な腸疾患をお持ちの方は、ポリープができやすくなる傾向があります。
以下に該当する方は、大腸ポリープができるリスクが高いとされています。
● 50歳以上の方
● 家族に大腸ポリープや大腸がんの既往がある方
● 脂っこい食事やアルコール摂取が多い方
● 喫煙習慣がある方
● 便秘や運動不足が続いている方
● 過去にポリープを切除した経験がある方
特に、家族歴がある場合や過去にポリープ切除歴がある方は、再発しやすいため定期的な内視鏡検査が推奨されます。
また、症状がなくても、健康診断などで便潜血陽性が出た場合には、一度は大腸カメラを受けることが勧められます。
完全に防ぐことは難しいですが、以下のような生活習慣の見直しは、ポリープ発生の予防につながります。
● 野菜や食物繊維をしっかりとる
● 過度な飲酒や脂質の多い食事を控える
● 禁煙を心がける
● 適度な運動を継続する
● 便通を整える(便秘を放置しない)
それでも年齢や体質などでリスクは上がるため、定期的な内視鏡検査が予防の第一歩です。
大腸ポリープは、がんの前段階になる可能性のある病変です。
加齢や生活習慣の影響により発生しやすくなるため、誰にでも起こり得るものと考えておく必要があります。
● 原因には、加齢・食生活の乱れ・腸内環境の悪化などが関与
● 50歳以上や家族歴がある方は、特に注意が必要
● 定期的な大腸カメラ検査で早期発見・切除が可能
「特に症状がないから大丈夫」と思っていても、ポリープは無症状のまま進行することもあります。
気になる方は、一度専門医へご相談いただくことをおすすめします。

日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医
専門は消化管、特に下部消化管(大腸など)。下部消化管の中でも腫瘍(がん)を専門に研鑽を積む。軸保持短縮大腸挿入法を考案・はじめられた本家本元の秋田赤十字病院で修行し、2018年に「あべ胃腸内視鏡・内科」を開業。患者さんに苦痛をなるべく与えない内視鏡検査にこだわり、患者さん一人一人に丁寧・安全に満足してもらえる、良質な大腸内視鏡検査を提供していくクリニックを目指しています。